その道のプロにスタディングを本気でレビューいただこう企画。第四段は弁理士です。
今回は社内弁理士で幅広く特許業務に従事されています高橋ノブユキさんにレビューをお願いしました。
それでは、高橋さん。よろしくお願いしますm(_ _)m
執筆者プロフィール
弁理士:高橋ノブユキ
資格予備校での弁理士試験対策作教の作成の経験を持つ。
その他、特許事務所で国内外の大手企業や個人の発明家の方をクライアントに持ち出願代理や翻訳業務などを行う。
現在は地方メーカーの社内弁理士として特許・意匠、特許図面作成など幅広い実務を手掛ける。
【高橋さんのプロフィールページ】
弁理士試験教材を作った経験からスタディングを率直に評価します
初めまして!弁理士の高橋ノブユキと申します。
現在地方メーカーで社内弁理士として活動しております。過去に資格予備校で弁理士試験対策教材の作成に携わっておりました。
弁理士試験を受験する人は社会人が多いと思いますが、社会人になってからの勉強は、勉強時間の確保、勉強に投資できるお金など、色々な難しさがありますよね。
考えてみると、社会人は仕事の他にも、家事や育児、場合によっては海外赴任などにより、学生と比べて勉強時間を確保しにくいことも多いです。
僕も社会人になってから弁理士試験の勉強を始めて、勉強時間の捻出など、色々悩んだことがありました。
その点、スタディングの弁理士講座は「いつでもどこでも学習することができる」というコンセプトから社会人を対象にしている色合いが強いです。
講師メッセージを読んでも、短時間で、時間と場所を問わず学習できる環境の提供をすることにより、社会人の弁理士試験挑戦をバックアップしようとする気持ちが伝わってきます。
今回、なんと10万円以下の低価格で弁理士試験対策講座を展開している、スタディングの無料講座を体験してみました。
一通り受講を終えた今、スタディングの弁理士試験対策講座はどうなのかについて、弁理士試験の受験を考えている方に色々な視点で情報共有してみようと思います。
スタディングの弁理士試験対策講座を体験してみた感想
結論としては、「かなり良いんじゃないか」と感じました。☆4.5点(☆5点満点)くらいです。
本講座が10万円以下で始められるという圧倒的なコストパフォーマンスを考慮すると、文句なく☆5点です。
僕が感じた以下4つの項目ごとにお伝えします。
- 使いやすさ
- 講座の分かりやすさ
- 直感的に続けられそうか
- スライドやテキストのクオリティについて
使いやすさ(☆5点)
今回、僕はスマートフォンとパソコンで受講しました。
他にもタブレットでも受講でき、マルチデバイスで受講できるので、複数のデバイスを状況に応じて使い分けて勉強できるのは魅力的です。
そもそもスタディングでの勉強を検討する人は、スマートフォンを持っていて日頃からスマートフォン使っている人だと思うので、特にスマートフォンの操作が問題になることもないでしょう。
スタディングのサイト自体もごちゃごちゃしていないので、操作画面で特に迷うこともなく、直感的に操作できるはずです。
実際、僕も「スマートフォンを使ったスタディングの操作方法」などといった情報を検索することもなく、スムーズに受講することができました。
また、講義のスピードを
- 0.5
- 等速
- 1.25
- 1.5
- 1.75
- 2
- 2.5
- 3
の8段階に自由に変更できたので、講師の説明スピードが遅いと思ったら少しスピードを速めたり、かなり自由なカスタマイズが可能です。
僕は、1.25倍速又は1.5倍速での受講が頭に残りやすいと感じました。
画質についても、低、中、高、最高、自動、の5つから自由に変更できます。
講座の分かりやすさ(☆4点)
これはとても気になるところだと思いますが、「分かりやすい方なんじゃないかな」と感じました。
まず、1人の講師が弁理士講座の全てを担当しています。
そのため、講師ごとに講義内容や論述の仕方が変わるという「ブレ」が発生しません。
大手予備校だと、弁理士試験対策講座を複数の講師が担当していることも多く、その説明の違いに僕は混乱したこともありました。
スタディングだと受講生が講師の説明の仕方によって変に混乱することは無いので、これは良い点だと思います。
分かりにくい箇所などは、講師がかみ砕いて説明する姿が確認できたので、変に難しいと感じることもありませんでした。
また、講義の最後には<今日のまとめ>で、覚えておかなければならないポイントを再度説明してくれるので、復習の範囲が明確になります。
分かりにくい事項もスライド1枚にまとめてくれているので、情報の一元化が可能です。
「ここは出題されやすい。」
「ここは必ず覚えましょう!」
と言及した上で講師が説明をされるので、受験生としては勉強に気合いが入りますし、知識の定着を強く動機付けすることができます。
過去問の講義では、解き方をきちんと説明してくれるので、考え方の方向が定まりますね。
15×3論文勉強法で15の出題パターンをマスターする
論文対策講座は、問題を見て15パターンある解法の内のどれに当てはまるのかを決めて解くという手法で進みます(講師が独自に編み出した「15×3論文勉強法」という勉強法です。)
ですので、解答が変にブレるということがないように思いました。
答案の解説では、合格答案だけではなく、受験生がやってしまいそうな、よくない解答(不合格答案)を示しつつ、なぜその解答がよくないのかを説明してくれます。
加えて、不合格答案の改善点までも示してくれます。
このように、単に「これは合格答案でこれは不合格答案だ」と説明するだけではなく、「なぜそうなるのか」まで説明してくれるので、暗記ではなく理解をしながら勉強を進めることができます。講義の質としては全く問題ないと思いました。
ただ、これは僕の感覚ですが、「めちゃくちゃ素晴らしい!」と感動を覚えることはありませんでした。
だからと言って「分かりにくいなあ…。」って思うこともありませんでしたので、この評価です。
直感的に続けられそうか(☆5点)
皆さんは、「講義時間が3時間以上。」と聞いて、
長いと感じますか?
それとも短いと感じますか?
僕は「めちゃくちゃ長い!」と感じます。
実際、僕が勉強していた大手予備校では、1回の講義時間が3時間以上あり、それを仕事終わりにこなさないといけないので集中力が続きませんでした。
一方で、スタディング弁理士試験対策講座の最大の特徴と言っていいと思いますが、1回の講義を30分程度で視聴することができます。
さらに、この30分の講義も、数分ごとに分割されています。
そのため、分割された一つ一つの講義は、わずか数分という短時間で受講することが可能です。
もちろん、弁理士試験合格のために重要なポイントは数分の中に盛り込まれているため、無理なく続けられると感じました。
いうなれば、ビジネスで言うところの「一文一義」のような感じです。
時間がない社会人にとっては、効率的に勉強を進めるために極めて重要な点だと思います。
また、大手予備校だと、ほとんどの講義時間、講師が淡々と講義をする映像が流れて、ほとんど抑揚のない講義がされていると思います。
少なくとも僕が受講した講座はそうでした。
一方で、スタディングの弁理士試験対策講座は、スライドの横に講師が立っていて、講師が指示棒を使いながら説明していきます。
例えるなら、プレゼンテーションの映像を観ているイメージです。
そのため、興味や集中力を自然と保ちながら勉強することができると感じました。
このように、視覚的に動きがある点でも、直感的に続けられそうだと感じました。
当然、予め用意されているスライドを用いて講義が進んでいくので、講義の途中で講師が板書をすることによって生じる時間ロスも生じません。
そして、スマートフォン1つあればテキストなどが手元になくても勉強できることも大きなポイントです。
電車内で勉強する場合でも、スマートフォンさえあれば勉強することができ、本を開いて隣の人の邪魔になることを心配する必要もなく、そもそもテキストを持ち運ぶ必要がないので、とても楽です。
スライドやテキストのクオリティ(☆5点)
まず、講座のテキストについては、WEBで提供されています(WEBテキスト)。
このWEBテキストなのですが、冗長に説明するのではなく、重要事項が単元ごとに、非常にコンパクトにまとめられています。
また、手続きの流れを理解しておかなければならない箇所などは、図表や画像を用いて説明してくれるため、イメージとして内容が頭に残りやすいと思いました。
そのため、復習時にも、文字を追って勉強する負担が少なくなるでしょう。
スライドについては、基本的に白の背景色に黒の文字を用いて説明がされていきます。
文字の大きさについても、充分な大きさです。
スマートフォンでの受講でもしっかり識別できる文字の大きさなので、スマホ学習がメインの勉強スタイルでも充分に耐えることができるものです。安心してください。
仕事で文字が一杯に記載されたスライドを見たことがある人も多いと思いますが、
講座で使用されているスライドは、文字の使用を極力抑えようとしているように感じました。
このような理由から、視認性は問題ありません。
前述したように、スライドだけで講義が進んでいくので条文を説明する場合などは文字が多くなってしまいますが、それ以外では、複数ページにかけて文字を記載することを避けているように感じました。
重要な事項は、文字色を赤色にして説明するなどの工夫がされています。
スライドごとにレイアウトがまとまっているので、視覚的に理解し易くなっています。
他にも、
- 適宜図表を使って説明
- アニメーションを用いている
といった工夫がされており、この点でも受験生の理解を助ける構成になっていると感じました。
スマートフォンで受講して感じたこと
今回、人生で初めてスマートフォンを使った勉強をしてみたのですが、思っていたよりもかなり快適に勉強できました。
まず、場所を本当に取りません。オンラインでの講座受講はパソコンを使うことが一般的だと思いますが、スマートフォンだと必要なスペースがはるかに少なくすみます。
ICレコーダーで講義を録音したり、音声ダウンロードをしての勉強もありますが、スマートフォンだと動画で勉強できるので、より効率的に勉強をすることができます。
つぎに、スマートフォンは持ち運びができるので、ジムで運動しながら、料理しながら、トイレ中でも動画や音声で勉強できます。
通勤時の電車内でも当然勉強できます。会社の昼休みでも、某動画サイトを見ているフリをしながら、ライバルに人知れずこそっと勉強することもできます。
このようなちょっとした時間での勉強は案外馬鹿にならないもので、勉強習慣の定着にも役立ちます。
これらは、当たり前だろと思われることかもしれませんが、実際に意識してやってみると大きなメリットだと気が付きました。
パソコンの数倍も小さなスマートフォンでの勉強が、こんなに快適なことに驚きました。
気に入ったツールや要素
一番いいなと思った要素は、「試験に出るところを勉強する」というスタディングの方針です。
僕は、これを受験生時代に強く意識していました。
そのため、過去問を何度も解いて、どこが問われやすいのかをまとめていました。
スタディングは「得点に結びつくことから勉強する」と宣言しており、よく出題されている内容やポイントを抽出して重点的に学習するとのこと。
得点になりやすい事項をしっかり学べるでしょう。
勉強仲間でモチベーションと危機感を養う
他に僕が「いいな。」と思った要素は、勉強仲間機能です。
これは受講者限定のSNSで、各自がコメントを残したりできます。特に、一人ひとりの勉強時間が表示される点がとてもいいです!
オンラインでの勉強に特化していることで生じる一番のデメリットは、身の回りに受験仲間がいないことによって生じるモチベーションが低下することだと思います。
その点、誰が何時間勉強したのかが分かると、
『自分も勉強しないとヤバい!』
というように、無理やりにでも意識を勉強に持っていくことができるでしょう。
綺麗ごと抜きにして、資格試験は競争です。
しかも難関の弁理士試験です。
強制的にでも勉強のモチベーションを維持させるためには、とても良い機能だなと感じました。
短時間で復習ができるスマート問題集
他に気に入ったツールは、スマート問題集です。
基礎講座で学んだ内容について出題される問題集ですが、記述式ではなく一問一答形式で出題されるので、短時間で復習を兼ねた学習をすることができます。
また、「試験に出るところを勉強する」というスタディングの方針から、出題される問題は最優先でマスターしなければならないものです。
必然的に重要事項を解きながら確認できるので、これもポイントが高いと思いました!
弁理士講座の伊藤隆治講師について
弁理士試験対策講座を担当するのは、伊藤隆治講師です。
講義が始まってすぐ、どこかで見た顔だなと思ったんですが、僕が学んでいた元大手予備校で講師をされていた方でした。
伊藤講師は、大手予備校で多くの指導経験があり、講師経験が豊富です。
また、スタディングで講師をされるにあたり、「どうやれば動画講義だけでも添削と同じか、それ以上の効果を出せるか、徹底的に考えて従来の3倍の準備をしました。」とのことです。
自分の名前で仕事をすることの重みを社会人なら理解できるでしょう。
本当に効率的に受験生を合格させようとする意志が感じられました。
僕は予備校時代に、伊藤講師の講座を受講したことはありません。
今回初めて講義を受けてみると、伊藤講師は話す声に強弱があり、とても聞きやすい声で淀みなく話されます。
また、講義中、表情にしても笑顔が多く、とっつきやすそうな感じを受けました。
そのため、淡々と講義をされているという印象もなく、飽きることなく勉強できると思います。
変に特徴がある講師ではないので、万人に受け入れやすい方でしょう。
裏を返すと、尖ったところはないので、熱血講義を求めている方にとっては物足りないかな、と思います。
僕がスタディングを本受講するならこう使います
僕がスタディングを本受講するならどのように使うか、今の考えを述べてみます。
おそらく「弁理士基礎・短答・論文総合コース」を受講するでしょう。
理由としては、弁理士試験で一番の難関である論文式試験の対策ができるためです。
僕は社会人なので、一日の1/3を占める仕事時間には勉強ができません。
そのため、平日は、
- 通勤時間
- 会社の休み時間
- 帰宅後
の3フェーズで勉強をします。
通勤時間と会社の休み時間は、スマートフォンで勉強します。
前述したように、スタディングの講義は速度変更可能なため、適宜速度変更をしながら学習を進めます。
講座の再生速度は、1.25倍速~1.5倍速あたりが時短と理解を両立させるためには良いのかなと思います。
受講後には、必ず復習を行います。
復習は、受講後1日以内に行いましょう。
-
短期間で集中的に繰り返して記憶に定着する
人は学んだ内容を復習しないと1時間で56%、1日で74%の内容を忘れてしまいます。資格学習を始めるならエビングハウスの忘却曲線を知っておくと毎日自然と復習をするようになるはずです。
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基礎講座の受講を一通り終えたら、二週目、三週目と講座を繰り返し受講し直します。
そうすると、一週目だとあまり理解できなかったところが理解できるようになってきます。
また、科目ごとのつながりや違いがどんどん理解できていきます。
大切なことは、
- 一度の学習で全て理解できなくてもOKという意識で勉強をすること
- 講義後はできるだけ早めに復習をするということ
です。
何度も復習することによって、知識の定着を図ります。
同じことを繰り返すため、どうしても気持ちが切れてしまうこともあると思います。
その時は受講者限定のSNS「勉強仲間」で他の受講生の現状を確認したり、運動したりしてリフレッシュします。
その後は、論文対策講座を受講し、早い段階から論文の解き方を身に付けます。
最初はどのように書けばいいのか分からないと思います。
そのため、講義後に自分で問題を解き直し、模範解答を実際に解答用紙に写経することにより、論文の書き方を身に付けます。
伊藤講師が提唱する「15×3論文勉強法」の出題パターンを身に付けるためにも、写経は必須だと思います。
そして、論文対策講座の受講後に短答対策講座を受講し、より細かな知識を身に付けます。
短答式試験の過去問を解くときには、問題文中のどこで正誤を判断したのかを必ずメモして、ケアレスミスをなくしましょう。
ポイントは、基礎対策講座を短時間のうちに何度も復習することです。
基礎を身に付けることで、その後の論文対策講座や短答対策講座を非常に高いレベルで理解できるようになるはずです。
短期合格するためにも、基本を大切にしましょう!!
高橋さんのレビューが参考になりましたら幸いです。
弁理士講座のほかにも、スタディングをそれぞれ資格保有者や士業の皆さんにレビューをお願いしています。
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士業・資格保有者によるスタディングの本気レビュー
オンライン資格講座「スタディング」を現役士業、資格保有者の皆さんに体験&レビューをしてもらいました。そのまとめページです。レビュー者は士業事務所代表・エンジニア・ライター・ブロガーなど様々なバックグランドを持っています。気になる資格講座をもくじからタップしてくださいね。
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弁理士講座の口コミ・評判
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執筆者プロフィール
弁理士:高橋ノブユキ
資格予備校での弁理士試験対策作教の作成の経験を持つ。
その他、特許事務所で国内外の大手企業や個人の発明家の方をクライアントに持ち出願代理や翻訳業務などを行う。
現在は地方メーカーの社内弁理士として特許・意匠、特許図面作成など幅広い実務を手掛ける。
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